オペレーション・コーランのストーリー
今年4月にタイのラン島で開催され、5月に映像が公開されたイベント「オペレーション・コーラン」。日本人エージェントも参加したことで、海外でのイベントにも関わらず国内の関心は高かったようです。 |
もちろんリュケイオンでもストーリーの側面からこのイベントを追っていましたが、聞いたところでは参加したエージェントたちも「これがどういうストーリーなのか」というのはあまり知らされていなかったそうです。というわけで、上記動画に沿ってあまり深追いしない範囲でストーリー解説をしてみたいと思います。解説中にあるリンクは、より詳しく知りたい時にご利用ください。 現在有志エージェントによる日本語字幕が審査中ですが、ひとまず日本語スクリプトはこちらで読むことが出来ます。 |
イベントの概要
イングレスではアノマリーなどの他に「ゴーラック(GORUCK)」という軍事訓練式の体力を競うタイプのイベントが2015年より開催されており、勝利陣営にはアノマリーの重要情報などが授与されています。一説にはXM企業のひとつであるIQテック・リサーチ社による、過酷な環境下で活動できるエージェントを育成するための計画であるとも言われています。
「オペレーション・コーラン」はその一環として、2018年6月に募集告知が行われました。2018年のカサンドラプライム、リカージョンプライムで行われたプライム・チャレンジで上位の成績を収めた各陣営6名ずつのチームが選抜され、タイのラン島でその最終決戦を行うものです。言うなればゴーラックの世界王者決定戦ですね。
ストーリーにはこんな背景がありました。
タイのラン島に「オシリス・ストーン」と呼ばれるプライム・オブジェクトが隠されているという2千年前の予言が見つかり、NIA(国家情報局)はその捜索に乗り出しました。プライム・オブジェクトというのはXMの影響で超常的な力を発揮するアイテムの総称で、これを手に入れることで大きな力を得ることができるものです。プライム・アーティファクトと呼ばれることもあります。
しかしNIAが最初に派遣した捜索チームはなぜか全滅。どうやらその原因は中国企業ヒューロン・トランスグローバル社製のスマートグラスにあったようなのですが...。そこでNIAは再度精鋭を集めてオシリス・ストーンの捜索に向かわせる事となりました。これが「オペレーション・コーラン」の発端です。
登場人物
さてその厳しい選抜を勝ち抜いたのが、エンライテンドのセンタウロ・スクワッドと、レジスタンスのチーム・ヒキャクでした。センタウロ・スクワッドはアメリカとメキシコ、チーム・ヒキャクは日本と台湾の合同チームです。
空から颯爽と上陸したエージェントたちを待ち受けるのはNIA(国家情報局)のTKO部隊、ジェイソン(左)とリッキー(右)。彼らはひと足早く上陸し、この作戦の下調べを行っていました。「TKO」とはタクティカル・キネティック・オペレーションズの略で要するに特殊部隊の一種ですが、ゴーラック・エージェントたちからは「カドレ」と呼ばれる競技の指導や監督を行う役割の人物です。
彼らを待っていたのはTKOだけではありませんでした。上陸したセンタウロ・スクワッドを迎えたのは、ハンク・ジョンソン(左)とクルー(右)。エンライテンド陣営を支援しようと駆けつけました。
イングレスのストーリーは2018年から「オシリス・シーケンス」と言われる一種のパラレルワールドを舞台としており、それまでのキャラクターと同じ名前の人物がそれぞれの世界に登場しています。このハンク・ジョンソンは2012年当初からいた方の人物で、探検家・考古学者であり、現在は1218世界(2012年~2018年のストーリー世界)のNIAトップでもあります。NIAが開発したリモート・パーティシペーション(RPE)という特殊な技術で、オシリスの世界へやってきました。
右の女性は本当はウェンディというアメリカの大学院生なのですが、紆余曲折あって1218世界の調査員であったクルーという女性に精神を支配されています。かつて人工知能ADAに精神を乗っ取られていた女性、と言えば思い出す方もおられるでしょうか。そんなわけでこの動画では彼女はクルーと呼ばれています。
そしてチーム・ヒキャクを迎えたのは、オシリス世界のハンク・ジョンソン(左)とジャハーン(右)。彼らはレジスタンス陣営を支援します。
オシリス世界のハンク・ジョンソン(ハンク・プライム)も、1218世界のハンクと同じ探検家であり、考古学者です。主要な経歴は1218ハンクとだいたい同じですが、彼はレジスタンス陣営に与していて、NIAトップではありません。
ジャハーンはアンチマグナスという古代秘密結社のリーダーであり、ナジーアの信奉者です。プライム・オブジェクトのような、古代から伝えられるXMにまつわる知識に長けています。そしてオシリス世界のハンクとは、もしかしたらいい感じの仲です。
両世界のハンクたちもそれぞれにオシリス・ストーンの予言を手に入れており、彼らもまたその行方を探しにラン島へ来たのでした。
TKOのサングラスからホログラム投影でのみ登場するこの男性はエゼキエル・カルヴィン。オシリス世界のNIAトップであり、かつて「啓示の夜」事件があったナイアンティック計画の創設者でもあります。
競技概要
オペレーション・コーランの競技は全部で6つありました。先の5競技それぞれの勝利陣営に1枚ずつコインが与えられ、より多くのコインを獲得したチームが最後の競技で1分間の先行スタート権を与えられました。
(追記)ストーリー上は最初に見つかった予言の中で「古代の貨幣を探し出すことでオシリス・ストーンへの扉が開かれる」とされており、オシリス・ストーンを見つけ出すには予言に従って、先に5枚の貨幣を集める必要がありました。
1.ベースキャンプ・レース各チームの上陸地点からTKOが待つベースキャンプまでの競走。エンライテンドが勝利しました。
2.キャッシュハントいわゆる宝探し。森の中から手がかりとなる地図を探し出し、全滅した先遣部隊(先の概要参照)が残した補給物資とコインを見つけます。レジスタンスが勝利しました。
3.ポータル・パスラン島の対岸パタヤ市街地を縦断するミッション。道中でいくつかの予言の断片がメディアとして獲得されていました。
この時、エージェントの到着を待つ1218ハンクとウェンディ、ハンク・プライムとジャハーンは、エージェントたちを狙う外部勢力の存在に気づきました。敵の目をくらますため、彼らはミッション中のエージェント達に変装するよう指示を出しました。エージェントたちは道中の店で服を調達し、服装を変えてミッションを続行します。
ゴール地点に到着したチーム・ヒキャクが獲得した予言をハンク・プライムとジャハーンが解読し、それによって寺院からコインが発見され、レジスタンスが勝利しました。
4.フード・ライトフードファイトなのでしょうか...?現地住民のサムが伝える地元の伝承によって、古来の慣習に従い皿いっぱいの虫をすべて食べ尽くしたチームにコインが与えられました。エンライテンドが勝利しました。
ちなみに予言を読み上げたサム(↑)はおそらく本当に現地の方で、ストーリーにはここ以外で登場しません。
5.レース・トゥ・コーラン両チームはボートで海に向かい、CFの下の海底から古代の地図を発見しました。...が、参加したエージェントによれば、これ自体は競技ではなかったとのこと。
実際のレースは海辺の足が立つ浅瀬から、砂浜で待つ2人のハンクの前までの競走で、レジスタンスが勝利しました。
6.パス・トゥ・ジ・オシリス「供物」と呼ばれる象のオブジェ2体ずつを担ぎ、ラン島の最も高い場所にある寺院までそれを運び上げるレース。先の5競技の結果、レジスタンスが1分だけ早くスタートしました。参加したエージェントによれば、この象のオブジェは推定40kg程度。最終的にチーム・ヒキャクが大きく先行してゴールし、オペレーション・コーランはレジスタンスの勝利となりました。
チーム・ヒキャクは見事オシリス・ストーンを獲得しました。映像は最後に、ラン島の頂上で何かが爆発したかのようなエフェクトを映して突然途絶えています。一体何が起きたのでしょうか?
コーランの結末
最後のレースを海辺でナビゲートしていたのは2人のハンク・ジョンソンでした。2人は以前から互いの存在を知ってはいましたが、顔を合わせたのはこの時が初めてだったようです。両チームが最後のレースに挑んでいる時、オシリス世界の調査人・P.A.シャポーからハンクたちに1本の電話が入ります。「TKOの2人がヤバイ」と。
ジェイソンとリッキーの2人は、ホログラム映像を投影できる特殊なサングラスを着けていました。どうやらこのサングラスを通して、彼らはマインドハッキングされていたようなのです。エージェントたちが危ない!
山頂でオシリス・ストーンを手にしたエージェントたちを前に、突然TKOの2人は豹変してオシリス・ストーンを奪い去りました。彼らは自分たちのことを「ネメシス」と名乗りました。
「ネメシス」とは今年5月に行われたアバドンプライム・アノマリーで登場した謎の集団で、その正体も動機も不明ですが、ナイアンティック計画に携わった研究者たちの殺害を目論んでいるとみられています。彼らもまた、オシリス・ストーンを狙っていたのでしょうか。
しかし程なく駆けつけた2人のハンクによってオシリス・ストーンは奪い返され、現在はチーム・ヒキャクたちの自宅に無事に持ち帰る事ができました。
「オペレーション・コーラン」のストーリーはここまでです。
ストーリー上はまだまだ、ネメシスの正体や、狙われている研究者たちを救い出す方法、そしてオペレーション・コーランの間に行方不明となったらしいクルーの消息、クルーに乗っ取られているウェンディの安否など、未解決の問題がいくつも残っています。それはこれからのストーリーで少しずつわかっていくことと思いますが...。
続きが気になる方はぜひ、ここからでも一緒にストーリーを楽しんでいきましょう!
末筆となりましたが、本記事の執筆にあたりチーム・ヒキャクのメンバー @RyugoA 氏のお話と @mattun0924 氏のTwitterを参考にさせていただきました。両氏に感謝申し上げます。
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