タイムマシン:2012年12月19日~25日
2012年12月19日~25日 |
事件の続報やナイアンティック計画の内情とともに、この週にはスキャナーに関連する興味深い出来事もありました。 |
【概要】 |
12月19日 水曜日
「ノマド」オープニング映像部分の脚本原稿。カルヴィンによる校正が書き込まれており、ポータルやXMに関する記述箇所はすべて削除されている。
またこの情報には、市中の掲示板を撮影した画像が添付されていた。掲示板にはイングレス・ロゴが印刷された紙が掲示されているのが見て取れる。
ボウルズとフィリップスのメール往還。突如スキャナー・データベースに数千単位のポータルが新たに登録された件について、ボウルズが報告している。
12月20日 木曜日
デヴラを知る2人の科学者の会話。デヴラはナイアンティック計画への何らかの対抗策を講じている。
カルヴィンとオリバーの会話。エージェントの保有XM構造物の増大が原因で、局所的なアノマリーが発生している。インベントリに制限を設ける必要があるとオリバーは考えている。実際に現地時間22日には、それまで無制限だったスキャナーの保有インベントリ数に上限が設けられた。
また、ここで初めて「アノマリー」という用語が登場するが、単にXMの異常活性を指したもので、現在のアノマリー・イベントとはやや意味が異なる。「XMファブリック」は「グリッド」と並んでよく使われる用語で、ポータル・ネットワークやポータル同士の相互関係性など、XMを取り巻く曖昧なネットワークの総体を指していると考えられる。
12月21日 金曜日
デヴラとジャービスの会話音声記録。啓示の夜発生直後、CERN脱出前の会話と思われる。
カルヴィンとオリバー、ADA、フィリップスの会話。漏洩したイングレス技術が南半球に及び、NIAは対策を講じようとしている。
12月22日 土曜日
デヴラとナガッサのメール往還。ナガッサはデヴラの質問に答え、「シェイパー」命名の由来について語った。
クレーゼとカルヴィンのチャット記録。(おそらくGoogle+上に)投稿されたナガッサの発言に関して、ADAに承認を求められた。
オリバーがカルヴィンに宛てたメール。20日に問題となっていた現象は改善され、ポータルからのアイテム取得は正常化した。さらにアクセスしたエージェントと同陣営のポータルからの取得量が増大していることを報告。
12月23日 日曜日
ADAとカタリナという女性の通話音声。ADAはジャービスの代理人を装い、カタリナをチューリッヒ駅前に呼び出した。なおこの会話の一部は8日に公開された動画「ナイアンティック調査(5)」の最後にも収録されている。
12月24日 月曜日
とある映画関係者が受け取った脚本に関する書簡。モーガンの名で活動する脚本家がアンディ・ノミナスと名義を変え制作した作品で、「ジャービス」という男性ともうひとりの女性が登場する。ノミナスはこの脚本について「啓示」を受けたと述べている。
12月25日 火曜日
デヴラとオリバーの会話記録。オリバーはポータル間リンクとコントロール・フィールドの開発成果を見せるが、デヴラは強い懸念を示す。緑のCFはジャービスとシェイパーによるものであり、これに対抗するためだとオリバーは主張する。
【ワード・オブ・ザ・デイ】 |
今週紹介されたのは、こんなキーワードでした。(※イングレス用語は太字)
12月20日 (12/19):「チューリングテスト」
12月21日 (12/20):「MKウルトラ計画」
12月22日 (12/21):「ネオリシック・レボリューション」
12月22日 (12/22):「アンフラクトゥオシティ」
12月23日 (12/23):「モール」
12月24日 (12/24):「プロボケイター」
12月25日 (12/25):「プリータナチュラル」
【解説】 |
啓示の夜事件の続報とともに、この週にはプレーヤーに直接影響する、興味深い出来事もありました。
初期のイングレス・スキャナーに表示されていたポータルは、現在に比べると非常に数が少なかったと聞いています。そこへ大量のポータル情報が追加されたことが、ナイアンティック計画の内部で報告されたのです。一方で南半球地域へのイングレス技術漏洩に関係者が動揺している様子もありました。
つまり、これらのポータルの追加はNIAが実施したものではなかったということです。では誰が?...おそらくは、ゲーム「イングレス」の(自称)開発元、ナイアンティック・ラボの仕業だったのではないでしょうか。なおこの頃はまだ現在のポータル申請/Wayfarerのようなシステムはなく、各国のエージェントからメールで寄せられる報告を元に、ポータルの登録を拡充している状態でした。
またこの週、それまで無制限だったスキャナーの保有インベントリ数に上限が設けられました。一部のエージェントが大量のアイテムを溜め込んだことで、システムに不具合が出てしまっていたことへの対策だったようです。そして今では当たり前になっている、ポータルの陣営による取得アイテム数の違いは、このときの副産物だったのですね。
一方「啓示の夜」に関する新情報としては、少し奇妙なものが現れました。カタリナという名の女性が、ADAからの電話でチューリッヒ駅前に呼び出され、ジャービスに引き合わされたようなのです。音声の記録日時がわかりませんが、これが啓示の夜当日のものだとすれば、ジャービスと一緒に殺されていた「デヴラではない女性」とはこのカタリナであり、彼女はADAの指示でそこに来ていた、と考えられます。ADAはなぜ、そんなことをしたのでしょうか?
事件の続報以外にも、ナイアンティック計画の内情を示す情報が。外部へ公開される情報が事前に厳しくチェックを受けていた様子や、謎の知性体「シェイパー」の名付けの由来、スキャナーから制御するリンクやCFは、元々シェイパーが生みだしたものであったことなどがわかりました。
また、この週にはまだ名前だけの登場ですが、脚本家アンディ・ノミナスが「啓示」によって書いたという脚本とは、どういうものだったのでしょうか。こちらにも今後注目です。
(以下ネタバレ。クリックで開きます)
チューリッヒ事件の被害女性はカタリナであった...というのは、実はミスリードだったことが、現在ではわかっています。タイコのコミック「イングレス・オリジン」によれば、ADAはそれ以前からカタリナと連絡をとっており、彼女に多額の謝礼と引き換えに様々な謎の行動をさせていました。
同書には、ジャービスとともに殺されたのはカタリナの友人マーラという女性であり、カタリナは警察に電話通報をした目撃者として描かれています。それもまた、ADAの指示によるものでした。
ADAはデヴラが逃げられるよう、替え玉を用意してデヴラをかばったのでしょうか?ADAはこの事件が起きることを、以前から予測していたのでしょうか?
...未だ多くの謎が残るこの事件ですが、手がかりはこれからもう少し出てきます。そしてさらに深まる新たな謎も...。
【今週のリュケイオン】 (不定期掲載)
プロジェクト・リュケイオンのメンバーによる調査活動などを最後にご紹介します。
#ingadv2021 by ブライアン・ローズ 日本語訳 (IngressアドベントカレンダーNo.2 12月20日) 先週もこのコーナーでご紹介した「Ingressアドベントカレンダー」に、ナイアンティックのブライアン・ローズ氏が寄稿していました。彼のメッセージに感銘を受けたリュケイオン調査員 @asatte666 氏が、日本語訳を公開してくださっています。 |
2021年の話と、時々ステッカー (IngressアドベントカレンダーNo.1 12月24日) リュケイオン調査員 @VISTORON 氏が、今年もアドベントカレンダーに寄稿しました。リュケイオン・テレグラムでは既におなじみとなっている同氏作のステッカーから、各キャラクターの魅力について語っています。彼女らしい親しみやすい文章で、小難しいストーリーのキャラクターたちが、なんだか身近に感じられてきます。 |
Lycaeum Wrap-Upでは、イングレス・ストーリーに関するメンバーの活動を併せて紹介していきたいと考えています。まとめ・考察・参考資料・ファンアートなど、ぜひリュケイオン・テレグラムにてリンクをご紹介ください!
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